第12回グランプリ 特 選 入 選 総 評   


第12回四季の那須フォトコンテスト入賞作品発表

 第12回四季の那須フォトコンテストに県内外から、たくさんのご応募ありがとうございました。 
応募点数556点、応募者数184名の中から入賞された作品をここに発表いたします。

主 催 : 四季の那須フォトコンテスト実行委員会(那須町商工会、(一社)那須町観光協会) 
後 援 : 那須町、那須町文化協会、那須フィルムコミッション、那須レジャー施設協会、
       NHK宇都宮放送局、(株)とちぎテレビ、(株)エフエム栃木、(株)下野新聞社、
       富士フイルムイメージングシステムズ(株)
協 賛 : サッポロビール(株)那須工場、(株)南ヶ丘牧場、Mt.ジーンズ那須、(株)黒羽ニコン
       東洋リビング(株)、(株)フジカラープロフォトセンター、那須中央観光バス(株)



※写真をクリックすると大きい画像が御覧いただけます(別窓が開きます)。






里山の秋

 彼岸花の咲く群生地へと向かう途中、刈り入れを終えた田の中に、農婦の姿がありました。アートのような稲藁の並びと、農婦のもつ赤の手袋が鮮やかに目にとまり、何気ない日常の景色にも秋を感じる瞬間でした。(山口)



 見た瞬間に心が掴まれるほどの衝撃でした。なんとも色が美しい作品です。収穫後の稲わらを干した水田。そこに当たる夕陽は、まるで燃え上がる炎のようです。この色が素晴らしい。しかし、写されているシーンそのものは、日本の原風景ともいえるものです。昔ならどこででも見られることができた平凡な暮らしの1コマです。その景色を非凡にしているのは、燃えるような夕陽と、腰をかがめた白い服の農婦の対比です。彼女は夕陽に染まっておらず、白い服が眩しいほどです。
 奇をてらうことなく、ありふれたものを写していながら、ここまで惹かれる自分が不思議です。山口さんのマジックにかかってしまったのかもしれません。この斬新な感覚をいつまでも大切にされてください。(選評:阿部秀之)
「里山の秋」 
山口智之(宇都宮市)
撮影場所:蓑沢





フラワーロード
  
 空の下、咲き誇るつつじが緑の葉と見事なコントラストを見せている中での撮影。
視線を落とすと、散ったばかりの花が足もとを彩っており、ハイカーたちの心遣いに、花びらが踏まれること無く綺麗に木道を飾っていました。(矢橋)



 散ってなお鮮やかなつつじの花びら。こげ茶色の遊歩道が下地になり、より際立っています。こんな綺麗なところもあるのだなと思っていると、花びらの先、画面の奥には散歩をしている人と犬の姿。この一人と一匹は間違いなくここを歩いて行ったのです。まるで夢と現実を突き付けられたようなおかしな気持になります。
 またこの写真はテクニック的にもレベルの高い作品です。画面全体が暗い時には、どうしても画面は明るく写りがちです。しかし、明るく写ってしまうと白っちゃけて興ざめです。この写真は逆に露出を切り詰めてアンダー気味にしたのが成功しました。(選評:阿部秀之)

「フラワーロード」
矢橋寿夫(真岡市)
撮影場所:八幡




 日が沈んだ直後の残光の夜空を背景に、ライトアップされた桜と岩観音を写しました。
 風が吹く夜でしたが、ひと時、風が止み、手前の水を張った田んぼに映るその光景に感動しました。(佐藤)


那須にはいくつもの桜の名所があるので、必ずといっていいほど桜を写した作品の応募があります。岩観音もそのひとつです。数ある桜の作品の中で、この作品は異才を放っていました。カメラ設定で彩度を上げているのか、それとも偶然なのか。とにかく色鮮やかです。クリスマスのイルミネーションと見間違うほどです。おもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさは、見ていて楽しくなります。水に映る影もゆらゆらとして幻想的です。
 古くから桜の写真というと特定のイメージがあって、そのイメージにこだわりますが、こんな自由な桜の写真があってもいいと思います。(選評:阿部秀之)

夜の岩観音
「夜の岩観音」
佐藤幸雄(福島県郡山市)
撮影場所:芦野




九尾の狐  何か面白い写真が撮れないかなと思って、シャッタースピードを遅くして横にずらして写したところ、うまく撮れました。(熊田)



九尾の狐と殺生石の物語は、あまりにも有名で全国的にも多くの人が知るところです。このフォトコンテストにも、必ず九尾の狐を題材にした作品の応募があります。九尾の狐は闇夜に金色に輝いたといいますが、そのイメージがしっかりと写し出されています。ストロボで写された右側の像は鮮明に、地明りで写された左側の像は、尾を引くように流れています。
 応募票に多重露出と記されていますが、スローシャッターでストロボを使うスローシンクロの最中にカメラを動かしたので、尾を引くような効果が得られたものと思います。九尾の狐にピッタリの不思議な写真になりました。(選評:阿部秀之)

「九尾の狐」
熊田行雄(福島県鏡石町)
撮影場所:殺生石




 那須山の撮影が終わって帰り道、大丸からロープウェイ間の除雪作業をしていました。カメラをセットし待っていると、オペレータさんのご厚意で盛大に雪を吹き上げてくれた様です。オペレータさんに感謝です。(荒崎)


ロータリー除雪車は、最大では50mも雪を吹き飛ばすことができるといいます。私も何度か見たことがあり、その度にすごいなぁと思っていました。しかし、なかなか写真にするのは難しいものです。この作品は大きく大胆にフレーミングをして、吹き飛ばされる雪を虹と見立てました。青空と飛び散る雪の白さが見事なまでに美しいです。
 除雪も暮らしの一部で、雪深い地域では必要不可欠でしょう。しかし、そういった日々の暮らしの中で被写体を見つけることは大切です。どこにも行っていないから写真を撮れないという人は多くいますが、被写体を見つける目があれば、写真はいつだって写せるのです。私たちにもっとも基本的で、もっとも大切なことを思い出させてくれる作品でもあります。(選評:阿部秀之)


残雪の虹
「残雪の虹」
荒崎節夫(那須塩原市)
撮影場所:(大丸付近)




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