第1回最優秀賞 第1回優秀賞 入選(春〜秋) 総評    




紅葉日和

秋彩
「紅葉日和」
勝俣秀夫(下野市)
撮影場所:姥ヶ平
「秋彩」
大谷貞夫(埼玉県さいたま市)
撮影場所:茶臼岳中腹

 2003年10月5日天候に恵まれ峰の茶屋より登りました。全山目が覚める紅葉に足どりも軽く峰の茶屋、茶臼山、牛ヶ首と廻り、姥ヶ平の素晴らしい紅葉に出会いました。姥ヶ平は大勢の人でにぎわっていました。空気が乾いているせいか青空と雲の流れ噴煙は白くシャッターを切り続けた1枚です。(勝俣)

 那須の山は自宅から比較的近いということもあって、学生時代から折りにふれて訪れていますが、こんな形に見える茶臼岳は新発見でした。山肌の草紅葉とススキの白い穂が美しい色模様を描いていました。撮影はススキの穂を風に流すことで、平面的な画面に動きが感じられるようにシャッターを切っています。(大谷)



燃える嶺

色づく山肌
「燃える嶺」
角田利二(那須塩原市)
撮影場所:茶臼岳中腹より
「色づく山肌」
熊田昌昭(大田原市)
撮影場所:峰の茶屋付近
 撮影日の前日、中の茶屋付近から見た朝日岳の紅葉を撮りましたが、やや色あせた感がありましたので、翌朝早く登って日の出を待って撮り直しました。
 日の出直後の作品は、空が白くぬけてしまうので、青空と嶺とがうまく対比できる時間帯のものを選びました。(角田)

 この日の朝は薄い曇り空で、太陽の斜光がぼんやりと山肌を浮き立たせていた。
 山肌の木々は色づき、秋を演じ始めていた。まもなく天気は下り坂となる前の、そんな1カットだった。(熊田)



競演
朝焼けの湖面
「競演」
関戸文子(大田原市)
撮影場所:北温泉付近
「朝焼けの湖面」
薄井光雄(福島県白河市)
撮影場所:矢ノ目ダム
 まだ肌寒い早朝に明るくなるのを待って撮りました。
 風があり「ブレ」が心配でした。それに足場がせまく身のすくむような思いでしたが、紅葉はすばらしかったと思います。(関戸)
 矢野目ダムを撮影したのは、初めてのことでした。以前もロケハンは、しましたが撮影はしませんでした。湖面の立木が朝日にどう映るか?うまく朝焼けになってくれるかなど期待を胸に朝早く出かけました。機材を出す間もなく見る見るうちに雲が赤くなり、これはと思い急いでシャッターをきりました。数枚撮った中の一枚です。(薄井)


黄昏の雪稜
霧 氷
「黄昏の雪稜」
山ア 泰(岩舟町)
撮影場所:茶臼岳
「霧 氷」
宮地洋史(福島県白河市)
撮影場所:朝日岳
 風の弱い1月中旬の茶臼岳頂上で落日を待ちながら待機していた時に撮影した。刻々と変化する露出に注意しながら撮影したもので、見事なエビの尻尾に感動した。名物の強風はなかったが寒さは厳しかった。(山崎)
 今年最後の那須山登山になりそうだ。峰の茶屋から登るにつれて冬山の色がだんだん濃くなってくる。高い所ではもうすっかり冬山だ。朝日の肩から清水平を経由して三本槍岳へと向かう。清水平から少しは入った所で美しい”霧氷”を見た。冬を代表する景色の一つだ。夏山の登山道では気にも止めなかった樹木だが、今の時期にこんなすばらしい光景が那須山にあった。(宮地)



風渡る


厳冬
「風渡る」
平野末造 (那須塩原市)
撮影場所:峰の茶屋西
「厳冬」
尾田光男(日光市)
撮影場所:茶臼岳
 那須は私にとって、もっとも好きな撮影地の一つである。四季を通して通い続けている。
 特に冬は噴煙やエビのシッポと呼ばれている岩氷は素晴らしく写欲が沸く。この日も風は強く私のカメラは転倒してしまった。それでも撮影を続ける。シュカブラの表現を出すには光が重要だ。陽が斜光線に傾く迄待つ順光では表現しにくい。岩氷も同じだ。この後茶臼岳山頂で夕暮れ迄撮影を続け1日が終わる。(平野)

 午前四時、大丸駐車場をヘッドランプ、アイゼンを装着して朝日岳の陽光を狙い出発。しかし雲が濃く断念。峰の茶屋より凍結した登山道を慎重に姥ヶ平へ。薄日が射し、やがて雲一つ無い青空−。三脚(カーボン)の付け根が折れ、二却で腰まで雪に埋まりながらの撮影でした。(尾田)