那須の美しい四季をそれぞれの感性で捉えた作品が多数集まり、一点一点新鮮な気持ちで拝見しました。四季を通してさまざまな表情を見せてくれる茶臼岳をはじめ、ヤマツツジやゴヨウツツジなどの美しい花々。そして人のぬくもり溢れる山里の風景など、那須の魅力を再確認する審査となりました。

　その中でも入賞作品は、作者の伝えたいものや感動がハッキリと表れていました。美しい那須の自然は、さらに作者の明確な表現によってより輝きを増すのです。そして「明確な表現」と「的確な技術」は、素直に鑑賞者であり選者である私の心をつかみました。特に上位入賞作品は、いずれも那須の魅力と作者の表現力や技術が見事にマッチしています。

　今年で４回目となり、応募作品の質の高さにこのコンテストが定着しているを感じさせる反面、作品の多くが茶臼岳周辺であったことや、桜なども同じ木を捉えたものが多く、今後は被写体や撮影地のバリエーションが欲しいと思ったことも確かです。今回の審査でも、素晴らしい作品でありながら類似作品となり、惜しくも選外になってしまった作品が数多くありました。是非、まだ知られていない那須の魅力を発表してみてください。次回も多くの作品が県内外から集まることを期待しております。

審査員　写真家　米 美知子