第21回四季の那須フォトコンテスト~那須をふれあう~ 応募点数 403点、応募者数 135名 |
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主催 |
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後援 | 那須町、那須町文化協会、那須フィルムコミッション、 ㈱下野新聞社、NHK宇都宮放送局、㈱とちぎテレビ、㈱エフエム栃木 |
協賛 | ㈱栃木ニコン、東洋リビング㈱、㈱フレームマン、サトーカメラ㈱、那須地区ホテル&レジャー施設連絡協議会、 那須高原南ヶ丘牧場、那須テディベア・ミュージアム、那須中央観光バス㈱、休暇村 那須、那須ハイランドパーク、 TOWAピュアコテージ、那須サファリパーク、那須ワールドモンキーパーク、那須高原りんどう湖ファミリー牧場、 那須どうぶつ王国、ホテルエピナール那須、サッポロビール㈱那須工場、お菓子の城 那須ハートランド、 那須とりっくあーとぴあ、那須ロープウェイ、ホテルサンバレー那須、ホテルラフォーレ那須、ホテルフロラシオン那須、 那須ガーデンアウトレット、ホテル四季の館那須、ホテル森の風那須、ハンターマウンテン塩原 |
総評
【審査総評】審査にあたり、私の第一印象は、昨年より「風景」に対する視点が多岐にわたってきているという点です。単なる風景ではなく自分なりの切り撮り方、自分の視点を取り入れた作品が多く見受けられました。「那須町」という限定された場所の中で被写体を見つけて撮影するということは、大変楽しくもあり、難しくもあります。「この風景はこの場所からしか撮れない。ならば手前にこんなボケを入れて撮ってみよう」「この場所は誰もが狙う撮影スポット。ならば敢えて、レンズの焦点距離を変えてみよう」など、応募者の方々の創意工夫が興味深く感じられました。写真に「光」は欠かせないもの、しかしながらこの「光」をどう料理するかは、撮影者のセンスと技量で変わってきます。偶然出会った美しい光を素直にそのまま撮るのもありですが、「光」に対抗する「影」を主体にするもよし、光の量をフィルターで変更して表現するもよし、写真表現は自由です。よって、単なる「事象」を写すのではなく、被写体を通じて、自分が表現したいもの、伝えたいもの、被写体に自分の気持ちを入れ込むことによって、さらに表現が広がります。そして、フォトコンテストに受賞することは、自分の写真活動の励みになることは確かですが、写真表現とはフォトコンテスト内にとどまらず、もっとその先に広がるものだと信じています。そんな気持ちを持ってこれからも那須町を撮り続けてほしいと思います。この度は受賞された方々、おめでとうございます。
審査員 写真家 山口規子

【写真家 山口規子】
栃木県生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。文藝春秋写真部を経て独立。女性誌や旅行誌を中心に活動。透明感のある独特な画面構成に定評がある。「イスタンブールの男」で第2回東京国際写真ビエンナーレ入選、「路上の芸人たち」で第16回日本雑誌写真記者会賞受賞。近著に旅と写真の楽しみ方を綴った「トルタビ~旅して撮って恋をして♫~」や柳行李職人を撮り続けた写真集「柳行李」、フィルム時代にヨーロッパ数カ国を渡り撮影したモノクロ写真集「I was there.」は、東京、京都などで写真展を開催。料理本や暮らしに関する撮影書籍も多数。旅好き、ネコ好き、チョコレート好き。公益社団法人日本写真家協会 副会長
グランプリ
髙柳一徳(栃木県那須塩原市)
【画題】遠き春(とおきはる)【撮影場所】恋人の聖地

【撮影者】平地では梅の花が満開になりコブシの花が咲く頃、那須高原の夜明けの雲海を撮影中、突然粉雪が降り始め今まで見た事のない温泉街の夜景を夢中で連写しました。
【選評】雪が降る中、那須町を見下ろした作品は、その場の気温や空気感がひしひしと伝わってくる作品です。この作品のポイントは、画面下に入れ込んだ木々の存在です。これを入れ込むことによって町までの距離感、高さ、寒さが感じられます。そして那須町をのぞき込むようなカメラアングルで、遠くに他の町の灯りまできちんと入れた構図から作者のセンスが覗えます。またストロボを使用して降る雪を止めた丸ボケの位置もバランスよく、雪降る夜、山の麓に住む人々の暮らしまで感じられる、情緒豊かな素晴らしい作品です。
準グランプリ
佐川栄治(栃木県那須塩原市)
【画題】ダム湖の朝(だむこのあさ)【撮影場所】矢ノ目ダム
町長賞
荒崎節夫(栃木県那須塩原市)
【画題】朝日に輝く(あさひにかがやく)【撮影場所】峰の茶屋

【撮影者】峰の茶屋で日の出を待ち、やがて太陽が昇り、見事な朝焼けとなりました。手前のカリヤスモドキが輝き出し、剣ケ峰、朝日岳を入れて撮影しました。
【選評】朝日を撮影した作品ですが、構図がとても上手です。山の稜線と草の穂先のラインを画面左上から右下に流す構図は、画面の中に清々しい朝の空気の流れを感じます。また山肌の硬さと草の柔らかさなど、相反する質感の入れ込み方が絶妙です。難しい逆光をうまくとらえ、草たちがその光を浴びて喜んでいるようにも見えます。また画面全体をオレンジ色と黒色にまとめることにより、「風景写真」というジャンルから一歩先に飛び出した「五感で感じる多角的な風景」作品に仕上がっています。
商工会長賞
大出光一(栃木県栃木市)
【画題】天空のみずうみ(てんくうのみずうみ)【撮影場所】矢ノ目ダム

【撮影者】那須矢ノ目ダム吊り橋から撮影。もくもくと雲が湧きあがる夏空を映す湖。水没した木々が湖面から伸び、空に浮かんでいるかのよう。波紋ができた瞬間にシャッターを切りました。
【選評】水面に映り込んだ雲を綺麗に捉えています。水面に突き出た草と映り込んだ雲の位置がマッチしており、まるで雲の上に生えているような錯覚を覚えます。そして、この作品のポイントは画面左上にある波紋です。だれが作った波紋なのか、アメンボなのか、魚なのか、わかない点も見る人を想像の世界に引き込みます。この波紋が作った光と影の形がこの作品全体の静寂を壊し、動きを生んでいる点がとても興味深いです。水という被写体は誰もが撮る被写体ですが、この作品は水の柔らかさ、鏡のような硬さ、自由に表情を変える水の多様性を捉えた素敵な作品です。